レポート

京田辺のすごい人- voice 1- 広瀬 俊雄さん

京田辺のすごい人- voice1 – 広瀬 俊雄さん

京田辺のすごい人発見プロジェクト

京田辺のすごい人-voice 1-

一般社団法人京田辺市文化協会では、京田辺市で活躍している「文化・芸術のすごい人」を紹介するプロジェクトを行っています。

今回ご紹介するのは、楽器づくり教育の実践家 広瀬 俊雄 さんです。

profile

広瀬 俊雄さん(Hirose Toshio)

楽器づくり教育の実践家
同志社女子大学元教授・広島大学名誉教授
楽器づくり教育の実践家
第67回読売教育賞・優秀賞受賞
書籍出版
『幼児と児童の道徳教育の革新』(新曜社、2025年)
『「感激」の教育ー楽器作りと合奏の実践ー』
(昭和堂、2012年) 
など多数

全てが手作りのバンドーラ

青森の木を使用し、木目や香りを感じながら作る完全オリジナルのバンドーラ。子供たちに制作を指導しておられるのが広瀬さんです。
バンドーラはボディの形も自由にデザインできるため、本当に世界に一つだけの、自分だけのオリジナルバンドーラとなります。
音色も実にさまざまで、高音、低音、伴奏とパートに分かれて演奏する楽しみも魅力の一つです。
制作には約40時間を要し、一枚板から一つひとつ丁寧に手作業で作り上げていきます。完成したときの喜びはひとしおだそうです。
木をくりぬき、反響板を取り付け、表板と裏板を貼り合わせます。そしてネックに弦を取り付けた後には、音階の調整を行います。中でも「レ」の音が安定するまでには試行錯誤を繰り返し、完成までに実に3年の歳月を要したとのことです。
その音の秘密は、ぜひ手作りバンドーラの写真をじっくりを見て、探し出してみてください。

”作る”教育の大切さ

子どもは「やってみる」ことが大好きです。広瀬さんによると、体を動かす活動へのニーズは非常に高いそうです。
特に、弦楽器づくりの活動では子どもたちがすぐに興味を示し、積極的に取り組むため、手応えを感じていらっしゃいます。
子どもたちは、教えればかなり細かい作業までこなすことができます。
しかし、現場での肌感覚として、そういった実践的な教育が現在は圧倒的に不足していると広瀬さんは感じておられます。
また、弦楽器づくりの活動では、単に「作る」ことにとどまらず、多くの相乗効果が生まれます。
制作の過程では、のこぎりを使ったり磨きの作業では全身を使って力を込めます。1回1回少しずつ完成に向けて進んでいく作業に大きなやりがいを感じ、試行錯誤を重ねたり、自由な発想でアイデアを出したり、手先を使った技術的な作業に取り組んだりします。
こうして苦労して一つの作品を作り上げたことによる達成感は、子どもたちにとって大きな喜びとなり、完成したバンドーラに対する愛着や大切にする気持ちが育まれます。
楽器の良いところは、完成した後に「演奏できる」という点です。実際に手作りのバンドーラが完成すると、学校のあちこちでバンドーラを弾いて歌うセッションが始まり、クラスの枠を越えて自然とコミュニケーションが生まれるそうです。それにより、友だちの輪も広がっていくとのことです。
広瀬さんは、ものづくりの経験が今の教育にとって「必要不可欠」であると強く感じていらっしゃいます。

「バンドーラづくりは楽しい!」みんなに知ってもらいたい

20年近くにわたり、弦楽器づくりの実践や活動を続けてこられた広瀬さんに、続けてきて良かったことをお尋ねすると、「子どもたちが喜び、感激し、元気になる姿を見ることができたことです」とお答えくださいました。
現在では、弦楽器に触れる機会はあまり多くないかもしれません。しかし、人生は長いものですから、楽しいことを見つけることがとても大切です。そこで広瀬さんがおすすめされているのが、「手づくりバンドーラ」です。
自分の手で作った、自分だけの音色を奏でるバンドーラ。そんなバンドーラと音楽のある暮らしは、心を豊かにしてくれます。その楽しさを子どもたちにもぜひ味わってもらいたいという思いから、広瀬さんは今もバンドーラづくりの実践や活動を続けていらっしゃいます。
中部住民センターにて教室を開いておられますのでぜひ皆さんも手づくりバンドーラに挑戦してみてください。

一般社団法人京田辺市文化協会(中央公民館内)
E-Mail:info@kyotanabe-bunka.jp
☎ (0774)29-9118
(火曜~土曜日 午前9時~午後5時)